プラスチック

カナダにおけるプラスチック産業の現状

カナダの330億ドル規模であるプラスチック産業は、3,400 社以上の企業で構成されています。そこでは113,000人の労働者が雇用されています。このセクターは、高度かつ多様性に富み、プラスチック製品から、機械、金型、合成樹脂まで網羅しています。カナダの機械メーカーは、質の高い射出成形、熱成形機、インフレーションフィルム押出システム、波形管押出機、その他のプラスチック異形材について、世界的に高い評価を受けています。

カナダのプラスチック産業は、航空、自動車、医療機器、電気通信などの先進製造セクターとも密接に結びついています。プラスチック産業のほとんどの企業は、カナダ人経営の中小企業です。カナダで事業を拡大し、投資の利益を共有するため、パートナーシップや提携を求めています。

カナダの魅力

  • 2008年の北米金型メーカーのトップ3をカナダ企業が占め、またトップ10のうちの6社もカナダ企業
  • 2007年、世界第6位の金型輸出国
  • プラスチック輸出の85%が対米輸出
  • G7諸国中最も低いプラスチック製造コスト
  • 生活の質がG7諸国中第1位

セクターの強み

プラスチック製品

カナダのプラスチック製品の輸出額は、1990年の総出荷額の18%から、2008年には44%に大幅に増加し、総額78億ドルとなりました。カナダのプラスチック加工産業は、製造分野のGDPの4.2%に相当し、製造業の雇用の5.3%を占めています。カナダのプラスチック産業は、国内の合成樹脂生産能力の伸びに従って成長してきました。合成樹脂をプラスチック製品に加工している企業は、2,600社以上にもなります。それらの企業の出荷額は179億ドルに相当し、雇用している労働者の数は86,000人以上です。

機械・金型

カナダには数多くの資産がありますが、高い技術を持つ機械工や技術者も含まれます。カナダの金型メーカーは、様々な射出成形やブロー成形能力の専門技術が認められています。高度な技術力、高い品質、特定の種類の金型への特化、短納期などが評価されています。もうひとつのカナダの強みは、金型メーカーとプラスチック加工業者との密接な結びつきです。多くの金型メーカーは、包括的なサービスを提供しており、金型の設計・試験プロセス全体のプロジェクトマネジャーとしての役割を果たしています。

合成樹脂

カナダの合成樹脂の輸出額は、1990年の総出荷額の38%から、2008年には79%にまで急増しました。カナダの合成樹脂産業は、2008年に90億ドルの出荷額を誇り、160の機関で6,300人の労働者が雇用されています。総輸出額のうち、83%は対米輸出です。カナダ企業は、カナダの豊富なエネルギー貯蔵量、米国よりも低い賃金、米国より高い生産高(従業員一人当たり)、産業で利用できる最先端技術によって、利益を生み出しています。カナダ西部に拠点を置くプラントは、主に天然ガス由来の原材料から日用品価格の熱可塑性樹脂を生産していますが、カナダ中央部のプラントは、原油と天然ガス由来の原材料を用いて、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂の両方を生産しています。

競争力の高いクラスター

カナダには、サプライチェーン全体を網羅する、ワールドクラスの企業クラスターがあります。プラスチック産業はカナダのどこでも見られますが、特にオンタリオ州、ケベック州、アルバータ州、ブリティッシュコロンビア州に集中しています。セントラル・カナダ地域には、合成樹脂、プラスチック加工機械、金型、プラスチック製品という、4つのサブセクター全ての企業グループがあるため、相乗効果が生まれています。アルバータ州は、プラスチック製品製造に欠かせない材料である石油化学製品のカナダ最大の生産地域です。ブリティッシュコロンビア州では、プラスチック産業が、国内市場と輸出市場のどちらの需要も満たせるまでに成長しました。場所がどこであれ、こうした企業クラスターは、質の高い、低コストの事業環境を提供し、企業にさらなる利益をもたらしています。

トロント
カナダのビジネス・金融の中心地であるグレーター・トロント地域には、業界のトップ企業である、BASFカナダ、デュポン・カナダ、ハスキー・インジェクション・モールディング・システムズ、モールド・マスターズ、ABCグループ、ウッドブリッジ・グループ、スタックテック・システムズなどの本社が置かれています。

モントリオール
モントリオールには、石油精製所から石油化学製品、プラスチック製品にまで及ぶ、統合クラスターがあります。海上輸送用のタンカーターミナルがあり、巨大な米国東部・中央部市場とカナダ市場に、直接アクセスできます。この地域では、比較的安く多様なエネルギー資源が大量に確保できるため、製造業者にはさらに有利です。

エドモントン
エドモントンとその周辺地域には、改質・精製・石油化学製品・プラスチック製品の複合施設があります。著しい経済成長は、主にオイルサンドへの新たな投資によって促され、バリューチェーン全体の生産業者に対する力強い需要を生みだしています。

バンクーバー
バンクーバーは、太平洋へのカナダの玄関口です。バンクーバーでは、プラスチック製品を製造する有望な企業クラスターが発展しています。クラスターは、地域市場の需要を満たし、急成長を遂げている米国西海岸の市場やアジアへの輸出を担っています。